太陽光お役立ちコラム

近年、太陽光投資で常識となりつつある過積載やスーパー過積載。その牽引役はなんといってもパワーコンディショナ（パワコン）です。国内メーカーだけでなく、海外メーカーを含めると数多くあり、悩ましいかもしれませんが、当社（イデアスタイル）がお薦めするのはオムロン。

過積載・スーパー過積載のために開発されたパワコン

現在当社で採用しているのは、オムロンのKP55M2-J4-A。2017年にリリースされた新製品です。従来のKPMシリーズの進化系で、まさに低圧（50kW未満）太陽光発電システムの過積載・スーパー過積載を、より安全稼働させるための過積載専用モデルと言っていいでしょう。

運転可能入力電圧の拡大により、約10kWの出力アップ

太陽光パネルからの入力電圧が450Vに拡大。従来品と比べて50Vアップしました。この性能向上により、1回路につき太陽光パネルが1枚多く設置できるように！

このパネル一枚の差がとても大きい。

1台のパワコンに回路は4つ。低圧太陽光発電システムの場合、9台のパワコンを使用（5.5kW × 9台 = 49.5kW）しますから、従来よりも36枚多く太陽光パネルを設置することができるのです。

現在メインで使用している太陽光パネルの最大出力が275Wですから、どれくらい太陽光パネルの出力容量が増えるかというと、次のようになります。

275W × 36枚 = 9.9kW

つまり、従来より約10kWも出力を上げることが可能。朝夕や曇天などの少ない日射量でもさらに発電量を確保でき、売電価格アップにつながっています。

業界初、1回路あたり11Aの高電流入力を実現！

許容最大短絡電流11Aは、業界最大。より高効率化された太陽光パネルに接続が可能になりました。今後ますます技術革新が進む太陽光パネルに十分に対応していけるスペックとなっています。

以前のコラムでも書いた当社のスーパー過積載（99kW）も、このオムロン新製品「KP55M2-J4-A」の登場で実現可能になったのです。

過積載・スーパー過積載でも、メーカー保証対象

業界に先駆けて、オムロンは保証を宣言している

FIT制度がスタートしたばかりの頃は、太陽光パネルの出力容量はパワコン容量を超えないことが大前提。低圧連系の基準である50kW未満が主流でした。そのため過積載が登場した時、パワコンメーカーに多く問い合わせが寄せられたのが、過積載時の保証問題でした。

パワコン容量の120%程度までなら…など、曖昧な対応が散見される中で、積載時におけるメーカー保証を宣言したのがオムロン。現在でも産業用パワコンで、接続容量の制限なしで保証があるメーカーは少ないはずです。

オムロンは産業用パワコンを開発して20年以上。それだけ製品クオリティに自信を持っているのでしょう。実際、当社でも「保証あり」というメリットがオムロン製のパワコンを採用している大きな理由となっています。

780台以上で故障ゼロ。壊れにくい製品設計

当社が過積載を始めて約4年。今日まで施工したオムロン製のパワコンは780台以上になりますが、故障数はゼロ。この安心感があるからこそ、当社がお客様に過積載・スーパー過積載の太陽光発電システムを自信を持って提供できています。

外部ファンレスの自然空冷方式

太陽光の大きな魅力は、発電システムが故障しにくい点。なぜ故障しないかと言うと、駆動部分が殆どないからです。火力発電のようなタービン、風力発電のようなプロペラも、太陽光には必要ありません。

ただし、パワコン自体の放熱はどうしても必要です。オムロンのパワコンは、外部ファンレスの自然空冷方式を採用。外部に露出するファンがないため、塵埃や虫などの影響による故障するリスクを大幅に軽減しています。また同時に、静音効果も生み出しているのです。

形状進化により、さらに耐久性アップ

なお今回のバージョンアップで、背面形状の変更によって隠ぺい配線時の防水性能の強化も行われていますから、ますます製品の耐久性が向上されています。

新電圧上昇抑制制御で、売電損失を軽減

オムロンのKPMシリーズでは、出力抑制が働く前に進相無効電力を注入することで、電力系統側の電圧上昇を抑制してくれます。

以前は、パワコン側で出力を抑制する機能を搭載していたのですが、この機能が動作すると電圧調整のために出力を抑制するため、売電機会の損失につながっていました。新電圧上昇抑制制御の搭載で、売電損失機会の低減効果が期待できます。

単独運転防止技術AICOT^®を搭載

オムロンは、産業技術総合開発機構（NEDO）の事業委託を受け、多数台連系時の単独運転防止技術を確立し、業界で初めて「AICOT^®」としてパワコンに搭載。

系統の停電を高速検知し、0.2秒以内にシステムを安全に停止させられるため、相互干渉が発生せず、迅速に連系協議ができ、すぐに売電できます。また、トランスを越えて単独運転を検出できるため、設置の制限もありません。

まとめ

低圧太陽光発電システムへの投資条件として、今や過積載・スーパー過積載は必須事項だからこそ、より信頼のおけるメーカーを採用したい。当社では製品性能と耐久性、トータルパフォーマンスで秀でているオムロンのパワコンを強くお薦めします！